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RPA事例紹介 〜CCUS技能者登録ロボット【番外編/AI-OCR】〜

前回・前々回のコラムにて、

CCUS技能者登録をRPAで自動化する方法について

実際のロボット稼働動画も交えながら解説をしてまいりました。

 RPA事例紹介 〜CCUS技能者登録ロボット【前編】〜
 RPA事例紹介 〜CCUS技能者登録ロボット【後編】〜

本日は、そちらの番外編!

CCUS技能者登録の自動化行程に「AI-OCR」を活用し、

更に効率化する方法をご紹介します!

目次

◆そもそもAI-OCRとは?
◆どこにAI-OCRを活用する?
◆AI-OCRの活用法
  - 必要情報の記入用紙を準備する
  - AI-OCRで読み込み&データ化
◆AI-OCRの効果
  - 時間とストレスが削減される
  - 専門知識のないスタッフにも任せられる
◆まとめ

そもそもAI-OCRとは?

まず、そもそもAI-OCRとは何か、簡単におさらいしましょう。

AI-OCRをご存知の方は、この章は飛ばしてくださいね!

 

AI-OCRとは、紙媒体に印刷or手書きされた文字を

スキャナ等で読み取り、電子データ化する技術のことです。

 

従来のOCRは、

決まったフォーマットに書かれた文字のみを読み取る技術でしたが、

AI-OCRは、レシートや請求書や申請書など形式問わず対応でき、

しかも、その読み取りデータをAIが学習することで、

以後の読み取り精度を更に上げていけるという特徴があります。

 

つまり、これまで人が紙ベースの資料を見て認識し、

手作業でデータ入力していた行程を代わってくれる存在なのです。

どこにAI-OCRを活用する?

では、CCUS技能者登録の自動化行程の中で、

どこに「AI-OCR」を活用するのでしょうか。

前回のコラムでご紹介した通り、

自動化の流れは、大まかに以下の通りです。

1 必要な情報の参照元となるデータ(Excelファイル)を準備する
2 各種添付書類を登録者ごとのフォルダの中に集めておく
3 RPAが1・2のデータを自動で参照し、CCUSの登録を進めるシナリオを組み、実行する
4 RPAロボットが入力したものを人の目でチェックし、登録申請する

この行程の中で、「AI-OCR」を活用するのは、

「1 必要な情報の参照元となるデータ(Excelファイル)を準備する」

この部分になります。

 

もし、業者から必要情報を受け取る時点で、

あらかじめExcelなどの電子データで受け取れるならば、

それに越したことはないのですが、

現実的にそれはなかなか難しいですよね。

おそらく、紙ベースで様々な資料を受け取られるかと思います。

 

よって、RPA自動化の前準備として、

業者から受け取った紙資料の情報を、

一旦、以下のようなExcelファイルに整理して入力しておきましょう、

ということを前回お伝えしました。

しかし、対象者がたった数名ならまだしも、

数多くの登録者がいる場合、

このようなExcelファイルに情報を手入力する作業も手間ですよね。

そこでAI-OCRの出番です!

AI-OCRの活用法

AI-OCRを活用するには、以下のような手順を踏んでいきます。

1 必要情報の記入用紙を準備する
2 業者を通じて登録者に用紙配布&回収
3 AI-OCRで読み込み&データ化

では、1と3について、もう少し詳しく解説していきましょう。

1)必要情報の記入用紙を準備する。

読み取りの精度を上げるためにも、

記入用紙は、行政書士側が準備するとスムーズです。

後にAI-OCRで読み取ることを前提としていますので、

記入欄には様々な工夫が必要となります。

 

例えば、単に「住所」という項目名で、

自由記入の四角い枠を作るのではなく、

・郵便番号
・住所

と項目を分け、

更に、郵便番号は数字1つ1つに枠を設けるなど、工夫を施します。

必要なら、都道府県・市区町村・その他の住所と

分けて記入させる方法もあります。

 

また、生年月日なども、

西暦や和暦にバラ付きが生まれぬよう「西暦」と指定を付けたり、

資格名についても、「資格コード」の欄を設けたりするなど、

より正確な読み取りにつながるよう気を配ってください。

 

また、AI-OCRは、予め指定された枠内から読み取りますので、

記入者が枠からはみ出さないよう、

ゆとりある枠の大きさで作成することをオススメします。

<< 記入用紙例 >>

このような記入用紙を準備できたら、

「2 業者を通じて登録者に用紙配布&回収」

のステップを済ませましょう。

3)AI-OCRで読み込み&データ化

次は、集まった記入用紙をいよいよAI-OCRで読み込む段階です。

以下のような流れをたどります。

————–

記入用紙をスキャナで読み込み画像データにする

その画像データをAI-OCRにアップロード

AI-OCRが処理をし、テキストデータに変更

読み取りに間違いがないか人の目で確認・修正

テキストデータをcsvなどでダウンロード

————–

では、実際にどのように処理されるのか、

AI-OCRを使った変換の様子を

こちらの動画でご覧ください。

いかがでしょうか。

このように、AI-OCRを使うと、

手書きの文字が、高い精度でテキストデータに変わっているのが

おわかりいただけるかと思います。

 

また、動画内にもありましたように、

もしAI-OCRの読み取りに間違いがあった場合は、

手動で訂正も可能です。

 

このようにAI-OCRを活用することで、

登録に必要な情報がまとまったファイルを

少ない手間で作成することができ、

RPAとスムーズに連携することができるのです。

3AI-OCRの効果

では、あらためてAI-OCRの効果を整理してみます。

時間とストレスが削減される

紙の用紙を見ながらExcelに情報を1つ1つ手入力していく場合、

登録情報の内容にもよりますが、

1件あたり10分前後はかかるでしょう。

一方、AI-OCRを活用して、スキャン&チェックをする場合、

1件あたり1〜2分程度で済みます。

件数が重なれば、更に大きな削減ですよね!

単純入力の繰り返しによるストレスも軽減できます。

専門知識のないスタッフにも任せられる

・用紙をスキャナで読み込む
・画像をアップロードする
・用紙と読み取りデータに間違いがないか見比べる

これらの作業は、行政書士の専門知識がなくとも対応可能です。

 

また、この後のCCUS登録作業もRPAが行うとすれば、

専門知識のある貴重なマンパワーは、

最終チェックの段階のみで済みます。

 

仮に、臨時でアルバイトを雇う場合でも、

専門知識不要であれば、間口が非常に広がりますし、

人件費も抑えられます。

 

また、従来のパートアルバイトスタッフに依頼する場合でも、

作業が明快で、安心して任せることができ、

専門知識のあるスタッフは、別業務に集中することが可能です。

 

このように、スキルによって安心して分業ができるのも、

テクノロジー活用の魅力だと言えるでしょう。

まとめ

以上、ここまで、

CCUS技能者登録の自動化行程に「AI-OCR」を活用し、

更に効率化する方法やそのメリットをお伝えしてきました。

いかがでしたでしょうか。

 

一気にAI-OCRもRPAも取り入れようと思うと、

大きなハードルがあるように感じられるかもしれませんが、

AI-OCRもRPAも、

実は非常にシンプルで、専門知識不要のシステムです。

 

特に今回のケースのように使用目的が明確な場合、

導入に取り掛かりやすく、効果も見えやすいため、

スタートしてはむしろ最適かと存じます。

 

もちろん、どちらか一方からスタートし、

徐々に活用を広げても構いません。

 

CCUS技能者登録に着手されている(されたい)事務所様は、

ぜひテクノロジー活用をご検討くださいませ。

◆コラムでご紹介したRPAロボットをダウンロード!

なお、弊社RPA「EzRobot」は、

サポート費用など完全無料、月額費用のみでご利用いただけます。

また、一連のコラムでご紹介したCCUS登録のRPAシナリオを

会員サイトからダウンロードすることも可能ですので、

RPAによる自動化にご興味をお持ちの方は、

ぜひお気軽にお問合せください。

 

また、読み取りたい帳票や読取枚数によって、

適切なAI-OCRは異なります。 RPAと連結することを前提に、

最適なAI-OCRを選定するサポートもさせていただいております。

こちらも、お気軽にお問い合わせください。 

お待ちしております!

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