RPAコラムRPA-COLUMN
RPA事例紹介 〜「法人設立」書類作成ロボット〜
行政書士の代表的な業務の1つ「法人設立」。
定款、就任承諾書、払込証明書など、
いくつもの書類を作成する必要がありますよね。
実は、こういった定型書類の作成は、RPAが大変得意とする分野です!
今回は、この「法人設立」業務にどのようにRPAを活用するのか、
その自動化行程やメリットについて、
実際のRPA動画も交えながらご紹介したいと思います。
目次
◆自動化前の作業概要
◆RPAによる自動化後の作業概要
-自動化行程1)必要な情報の参照元とのなるデータを準備する
-自動化行程2)RPAでシナリオを組む
-自動化行程3)完成した書類をチェックする
◆RPA導入の効果やメリット
◆まとめ
◆自動化前の作業概要
行政書士が法人設立の依頼を受けた場合、
以下のような流れが一般的ではないでしょうか。
① 依頼内容確認、打ち合わせ
② 設立法人の情報確認
③ ②をもとに必要な書類を作成
④ 書類を法務局へ提出(司法書士等と連携)
⑤ 必要に応じて開業支援コンサルティング等
中でも、③の書類作成では、
何種類もの書類を正確に作成せねばなりません。
ただ、毎回完全にゼロから作成するというよりも、
それぞれの書類には決まったテンプレートがあり、
クライアントごとに異なる項目(法人名、法人所在地、設立日など)だけを、
テンプレート内の必要な箇所に転記していく作業の繰り返しかと思います。
◆RPAによる自動化後の作業概要
では、この「法人設立」業務に、どのようにRPAを活用していくのでしょうか。
① 依頼内容確認、打ち合わせ
② 設立法人の情報確認
③ ②をもとに必要な書類を作成
④ 書類を法務局へ提出(司法書士等と連携)
⑤ 必要に応じて開業支援コンサルティング等
この流れの中で、RPAを活用するのは③の書類作成部分です。
人がコピー&ペースト等で転記していた作業を、
丸ごとRPAに任せることができます。
では、順を追ってRPAによる自動化の行程を見ていきましょう!
◆自動化行程1)必要な情報の参照元となるデータを準備する。
RPAが転記の作業をする際には、
必要な情報の参照元となるデータが必要となります。(通常はExcelファイル)
上記②「設立法人の情報確認」の段階で、
以下のようなExcelファイルを準備しておき、
クライアントに直接入力してもらう形が取れればベストです。
もしクライアントから手書きで情報を受け取る場合などは、
スタッフの手で事前にExcelに入力する作業を済ませておきましょう。
また、書類のテンプレート側にも一工夫が必要です。
テンプレート内の転記を要する部分に、
予めロボット用の目印を付けておきます。
例)転記を要する部分は全て【】で囲う、等
【法人名】・【法人所在地】・【設立日】等
◆自動化行程2)RPAでシナリオを組む
参照元のExcelファイルの準備ができたならば、
いよいよRPAで指示(シナリオ)を組んでいきます。
ザックリご紹介すると、以下のようなシナリオです。
——————-
①テンプレート内の目印を付けた文字列(置換前文字列)と
その目印箇所に記入すべき顧客情報(置換後文字列)とを、
置換前 → 置換後 が対応するよう一覧で表示する。
②「置換前文字列」を「置換後文字列」に一括で置き換える。
③ 置換が完了したら、適切な名前を付けて保存する。
——————-
このようなシナリオを準備できたら、あとは、実行ボタンを押すのみ!
では、RPAが実際にどのような動きをするのか、
稼働の様子を動画でご用意いたしました。
法人設立関連書類の中でも「定款」を作成するRPAです。
◆自動化行程3)完成した書類をチェックする
RPAが作った書類と、行程1で準備した参照元のデータとを照合し、
間違いがないか念のため確認をします。
RPAは指示通りにミスや漏れなく実行するため、
チェックの負担も軽く済みます。
行程としては以上です。
しかも、一旦このRPAシナリオを組んでおけば、
また次回、別のクライアントの法人設立で書類作成をする場合でも、
必要な情報の載ったExcelファイルさえ新たに準備すれば、
あとはRPAを実行するのみ、というわけです。
随分楽になりませんか?
なお、こちらのロボットで作成する書類は、
皆様の事務所の株式会社・社団・合同会社用の書類に
カスタマイズして使用することも可能です!
◆RPA導入の効果やメリット
では、RPAの導入により、どのような効果やメリットがあるのか、
Before→Afterで整理をしてみます。
<< Before >>
「法人設立」の書類作成において主な課題となる点がコチラです。
課題① 同じ項目を違う書類に何度も転記する必要がある
課題② 抜け・漏れ・ミスがあってはならない
課題③ 書類の作成に30分前後(+チェック時間)が必要となる
課題④ 専門性の高いスタッフと一般のスタッフとの間で書類の精度や所要時間に差ができる
この点については、ぜひこちらの記事もご参照ください!
『書類作成業務、4つの課題 〜こんなお悩みありませんか?〜』
<< After >>
導入後の主なメリットをまとめると以下の通りです。
導入前の課題を見事にクリアしているのがお分りいただけるかと思います。
メリット① 大量の転記作業から解放される
メリット② 抜け・漏れ・ミスを防げる
メリット③ 人手による作業時間が5分以下になる
メリット④ 作業の精度や所要時間にバラつきがなく、常に質の高い書類を短時間で作成できる。
メリット⑤ 削減できた時間を付加価値の高い業務に使うことができる。
特に、生産性向上が最大の課題となっている昨今において、
⑤のメリットは非常に大きいものがあります。
これらのメリットについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
『RPA導入の5大メリット 〜書類作成業務をRPAで改善!〜』
◆まとめ
以上、「法人設立」業務にどのようにRPAを活用するのか、
その自動化行程やメリットについてご紹介してまいりました。
いかがでしたでしょうか。
皆様もご存知の通り、開業時というのは、
クライアントのモチベーションも高い時期である一方で、
不安も非常に大きいタイミングです。
多くの対話や支援が必要とされています。
だからこそ、ロボットにできることはロボットに任せ、
人は人にしかできないこと(対話・発案・コンサルティング等)に
注力していきませんか。
そして、クライアントとの関係性を一層深めていきましょう!
なお、弊社RPA「EzRobot」は、
サポート費用など完全無料、月額費用のみでご利用いただけます。
まずは試してみたい、事務所の環境に合うのか質問したい等、
RPAによる自動化にご興味をお持ちの方は、
ぜひお気軽にお問合せください。 お待ちしております!