RPAコラムRPA-COLUMN
RPA事例紹介 〜自動車希望ナンバー申請ロボット〜
多岐にわたる行政書士の取扱業務の中でも、
「自動車希望ナンバー申請」は、
短期かつ小規模な業務の一つではないでしょうか。
1件1件だと比較的負担の軽い申請作業ですが、
まとまった件数をディーラー様より受任することもあり、
単純なWEB申請をひたすら続けていると、
ストレスも積み上がってしまいますよね。
しかも、小規模な申請業務であるがゆえに、
引き受ける単価も安く、その意味でも、
できる限り手間なくサッと終わらせたい業務でもあります。
実は、こうした単純・繰り返し・低単価の業務こそ、
RPAとの相性が非常に良い分野なのです!
今回は、この「自動車希望ナンバー申請」業務に
どのようにRPAを活用するのか、
その自動化行程やメリットについて、
実際のRPA動画も交えながらご紹介したいと思います。
目次
◆自動化前の作業概要
◆RPAによる自動化後の作業概要
ー自動化行程①)必要な情報の参照元となるデータを準備する。
ー自動化行程②)RPAで1つ目のシナリオを組む。-希望ナンバー申請ロボット-
ー自動化行程③)RPAで2つ目のシナリオを組む。-メール確認&期限管理ロボット-
ー自動化行程④)管理用Excelファイルをチェックする。
◆RPA導入の効果やメリット
◆まとめ
◆自動化前の作業概要
「自動車希望ナンバー申請」の依頼を受けた場合、
以下のような流れが一般的かと存じます。
①お客様(ディーラーなど)から案件を受注。申請する希望ナンバーや自動車の情報を受け取る。
②その内容をもとに、「希望番号申込サービス」のサイトから希望ナンバーの申請を行う。
③1件ごとに登録料金を支払う。
④支払い後に届く「入金確認メール」をチェックし、「交付可能期間」など必要な情報を確認する。
⑤お客様に報告を行う。
中でも、②のWEB申請は、
プルダウンメニュー等より該当する選択肢をただ選んでいくだけの
非常に単純な作業です。
また④については、
随時送られてくる入金確認メールを、定期的にチェックする必要があります。
◆RPAによる自動化後の作業概要
では、この「自動車希望ナンバー申請」業務に、
どのようにRPAを活用していくのでしょうか。
①お客様(ディーラーなど)から案件を受注。申請する希望ナンバーや自動車の情報を受け取る。
②その内容をもとに、「希望番号申込サービス」のサイトから希望ナンバーの申請を行う。
③1件ごとに登録料金を支払う。
④支払い後に届く「入金確認メール」をチェックし、「交付可能期間」など必要な情報を確認する。
⑤お客様に報告を行う。
この流れの中で、RPAを活用するのは、
・②の申請作業
・④のメール確認&期限管理
の2行程です。
それぞれ別々のシナリオを組んで自動化を進めます。
(つまり、作成するロボットは2つとなります。)
では、順を追ってRPAによる自動化の行程を見ていきましょう!
まず、希望ナンバーの申請作業からです。
◆自動化行程1)必要な情報の参照元となるデータを準備する。
RPAが作業をする際には、
必要な情報の参照元となるデータが必要となります。(通常はExcelファイル)
この業務を受注する場合、そもそもお客様(ディーラーなど)から
Excelファイル等で情報を受け取るケースも多いのではないでしょうか。
それであれば、そのファイルをそのまま使うことも可能です。
もし手書き等で受け取る場合は、
Excelファイルに一覧として整えましょう。
◆自動化行程2)RPAで1つ目のシナリオを組む。−希望ナンバー申請ロボット−
参照元のExcelファイルの準備ができたならば、
いよいよRPAで指示(シナリオ)を組んでいきます。
ザックリご紹介すると、以下のようなシナリオです。
———————-
①「希望番号申込サービス」のサイトを開く
②使用地域や車種・用途など、画面上の選択項目について
参照元ファイルに沿って選択をし、次ページに進む。
③希望ナンバーを入力し、次ページでは支払方法を選択して進む。
④申請が成功すると受付番号が表示されるので、管理用Excelファイルに転記する。
不備等で申請失敗の場合は、その旨もファイルに記載する。
———————-
では、上記シナリオでRPAが実際どのような動きをするのか、
稼働の様子を動画でご用意いたしました。
ご覧ください。
これで、希望ナンバーの申請作業は完了です。
続いて、登録料金の支払いが必要となります。
こちらは振込など人手で行う行程です。
支払いが完了しましたら、
「入金確認メール」のチェックに移りますが、
そこはRPAで自動化が可能ですので、2つ目のシナリオを組みましょう。
◆自動化行程3)RPAで2つ目のシナリオを組む。−メール確認&期限管理ロボット−
RPAロボットは、指示されたタイミングで
繰り返しメールをチェックすることも可能です。
ここでは、以下のようなシナリオを組みます。
———————-
①定期的なタイミングで、メールソフトの受信箱を開く。
(平日毎朝8:00など、都合の良いタイミングを指定)
②「入金確認メール」が届いているかをチェック。
③「入金確認メール」が届いていた場合は、
メール内に記載されている「交付可能期間」を管理用Excelに転記する。
———————-
上記のようなシナリオがあれば、
指示通りのタイミングで、抜けることなく自動的に
ロボットがメールをチェックしてくれる、というわけです。
◆自動化行程4)管理用Excelファイルをチェックする
2つのRPAロボットによって入力された管理用Excelファイルを
最終的に人がチェックします。
その中で、申請が失敗しているケースについては、
情報の不備などを確認し、正しい情報に直して再申請するなど、
人手で対応しましょう!
自動化の行程としては以上です。
一旦このシナリオを組んでおけば、
また次回、自動車希望ナンバー申請の依頼を受けても、
参照元となるExcelファイルさえ新たに準備できれば
申請やメールチェックをRPAにお任せできますよね。
◆RPA導入の効果やメリット
では、RPAの導入により、どのような効果やメリットがあるのか、
Before(導入前)→After(導入後)で整理をしてみます。
<<Before>>
「自動車希望ナンバー申請」業務において、主な課題となる点がこちらです。
課題① 単純な情報の転記(WEBサイト上での選択)を何度も繰り返さねばならない。
課題② 入力ミスは禁物だが、特に量が多いとミスも起こり得る。
課題③ 定期的なメールチェックが手間になる(アポイントとの兼ね合いや多忙な時期など)。
課題④ 単価が低いが、意外に細かな対応が必要で、コストパフォーマンスが悪い。
<<After>>
続いて、RPA導入後の主なメリットをまとめると以下の通りです。
メリット① 単純な転記作業から解放される。
メリット② ミスを防げる。
メリット③ メールチェックを抜け漏れなく定期的に実行できる。
メリット④ 人手で行うのは、お客様とのやりとりや振込、最終チェック、不備対応のみとなり、単価に見合う労力で済む
メリット⑤ 削減できた時間を付加価値の高い業務に使うことができる
いかがでしょうか。
導入前の課題をしっかりクリアしていますよね!
こうしたRPA導入によるメリットについて、
詳しくはこちらの記事もご参照ください。
『RPA導入の5大メリット 〜書類作成業務をRPAで改善!〜』
◆まとめ
以上、「自動車希望ナンバー申請」業務にどのようにRPAを活用するのか、
その自動化行程やメリットについてご紹介してまいりました。
この業務のように、低単価のものに何度も手を取られてしまうと、
人間ですので、どうしてももどかしい気持ちになってしまいます。
その点、ロボットに働いてもらえば、
人もスッキリ気持ちよく業務に望むことができるのです。
生産性向上が最大の課題となっている今、
ロボットにできることはロボットに任せ、
人は人にしかできないこと(対話・発案・コンサルティング等)に
注力していきませんか。
そして、クライアントとの関係性を一層深めていきましょう!
なお、弊社RPA「EzRobot」は、
サポート費用など完全無料、月額費用のみでご利用いただけます。
まずは試してみたい、事務所の環境に合うのか質問したい等、
RPAによる自動化にご興味をお持ちの方は、
ぜひお気軽にお問合せください。 お待ちしております!